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講師のブログ・Q&A

  • 男性の講師です
    千葉県松戸市
    32歳
    慶應義塾大学 理工学部電子工学科

ハンドルネーム:裏 篤弥さんのブログ

家庭教師と個別指導塾、どっちにする?

こんにちは、裏 篤弥(うら あつや)と申します。
プロ家庭教師や予備校講師として活動している者です。

このサイトに訪れている生徒様および親御様は家庭教師をお探しだと思いますが、他の選択肢として「個別指導塾」も浮かんでいるのではないかと思います。

そこで「大学生アルバイトの方が授業をする個別指導塾はどうなのか」というテーマで、私自身の大学生講師・社会人講師としての経験から、個別指導塾の内情を踏まえ綴ります。


■結論
「しっかり勉強を見てほしい」「偏差値の高い学校を目指したい」という場合、大学生アルバイトの方が授業をする個別指導塾は避けた方がよいと思っています。

家から近いからなどという動機で通うべきではないです。
確信をもってプロ家庭教師の方を勧めます。

その理由を、私自身のアルバイト経験などから綴っていきます。


■個別指導塾の仕組み

はじめに個別指導塾の仕組みを簡単にご説明しておきます。

学校の授業のように教師1人に対して多くの生徒がいるような形式ではなく、講師1人に対して生徒が1人〜3人の形式で行われるのが個別指導塾の特徴です。

講師1人に対しての生徒の人数は塾によって色々ですが、1人〜3人が主流です。

誤解されている方をたまに見かけるのでまず知っておいてほしいのは、例えば講師1人に対して生徒が2人の形式であるとして、基本的にはその生徒2人は別々の内容の授業を受けるということです。

講師が生徒Aと生徒Bに授業するとして、生徒Aには数学の授業をして、生徒Bには国語の授業をするといった具合です。

講師が生徒Aに数学を教えている間は生徒Bは国語の問題を解く、講師が生徒Bに国語を教えている間は生徒Aは数学の問題を解く、ということを授業時間内で繰り返していきます。

つまり、1対2の指導の場合、勉強を教わる時間は実質的に授業時間の半分になります。60分授業であれば、講師が生徒1人に充てる時間は30分ということです。

もちろん残り30分も━━生徒がサボらなければという前提ではありますが━━勉強はすることになるので無駄では全然ありませんが、この仕組みは知っておくとよいと思います。

ちなみに、講師1人に対する生徒の人数が増えるほど勉強を教わる実質的な時間は減っていきますが、同時に料金は安くなるのが一般的です。

例えば、大手個別指導塾ITTOのとある校舎の料金体系は以下のようになっています。


中学2年生の50分授業4回分の授業料
1対1:14520円
1対2:10890円
1対3:9460円


1対1と1対3で約1.5倍、授業料が変わっていることがわかります。


■個別指導塾の講師の大半は大学生アルバイト

さて、上では個別指導塾の一般的な仕組みを見てきましたが、本章では私の実体験を基にもう少し突っ込んだリアルな内容を綴っていきます。

これは広く知られていることかもしれませんが、個別指導塾の講師の大半は大学生アルバイトの方々です。

社会人プロ講師しか所属していない個別指導塾は必ずそれを宣伝文句に使いますので、その謳い文句がない場合は大半の講師が大学生アルバイトということになります。

その事実に対して「指導経験の浅い大学生では生徒を導けない」という批判の声を耳にすることがありますが私はこれには懐疑的です。

教えることや生徒のモチベーションを高めることが上手な大学生講師の方を沢山見てきたからです。
もちろん指導や受験に関する知識は経験を積んで身につくものですが、教えるのが上手い人は最初から上手いです。
年齢が近い分、生徒からしても話しやすいこともあるでしょう。

ただ、私の意見として、ある程度の水準の授業を受けたいのであれば大学生アルバイトの個別指導はお勧めできません。

これは、大学生アルバイトの方々の能力どうこうというより、彼らを雇う側の問題に起因します。


■問題点

大学生アルバイトの方には、基本的に授業時間に対してのみ給料が支払われます。

しかし、大学生アルバイトの方がやるべきことというのは授業だけではありません。大筋として以下の3つを行う必要があります。


1.授業準備
2.授業
3.報告書の記入


良い授業をするためには授業準備が必須です。
経験が浅い講師なら尚更です。

また、授業後には報告書というものを記入することになります。
報告書とは、その日の授業内容や生徒の様子を記録するものです。

報告書を保護者の方に送付するかしないかは塾によるのですが、報告書自体はほぼ全ての塾で書かれていると思います。

「1.授業準備」「2.授業」「3.報告書の記入」という3つのやることがあるのにも関わらず、時給は「2.授業」に対してのみ発生します。

その結果何が起こるかというと「授業準備をしない」「報告書を授業時間内に書こうとする」という事態です。

授業準備をせずに授業に臨みその場その場で対応し、生徒に問題を解かせている間、生徒の様子を観察したり次に教えるべきことを考えるのではなく報告書を書くのです。これが、私が大学生アルバイトの個別指導をお勧めできない理由です。

彼ら自身の問題ではなく彼らを取り巻く労働環境の問題です。
そのしわ寄せが生徒にくる構造になっています。


■まとめ

以上、大学生アルバイトの方が授業を行う個別指導塾の是非をお伝えしてきました。

「勉強習慣を少しでもつけさせたい」「学校の勉強についていけないので補習をしてほしい」というように比較的軽い目的であれば全然構わないと思いますが、「しっかり勉強を見てほしい」「偏差値の高い学校を目指したい」など高水準の対応を求めるのであればプロ家庭教師に依頼する方が圧倒的によいです。

その時に気になるのは価格だと思います。
家庭教師センターを通してプロ講師に依頼するとどうしても費用がかさみます。

例えば、私は某家庭教師センターに最上位ランクの講師として登録されていますが、そのセンターを通して私に依頼すると1時間あたり13,000円以上かかります。

しかし、本サイトを通した個人依頼の場合はその半額以下で承っております。
大学生アルバイトの方が授業を行う個別指導塾における価格と大差ありません。

成績を伸ばして第一志望合格を勝ち取りたいと考えている方、体験授業も受け付けておりますのでぜひ私にご連絡ください。
誠心誠意対応させていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

裏 篤弥