中学受験の過去問対策②
長年、中学受験指導をしております。
東京・神奈川の中学入試開始まで「あと100日」と、どこの塾でも追い込みムードになる時期ですね。
そして、どの塾でも「志望校の過去問をやるように」と指示されていますが、その扱い方は塾によって様々で、適切なやり方を指導する塾ばかりではありません。ほぼノーチェックの塾もあります。
そこで、過去問に取り組むうえで知っておいた方が良いことを定期的に発信させていただければと存じます。
②国語の問題構成について
「国語は漢字から解く」
漢字の読み・書きの問題が試験の最初にあるとは限りません。実際の入試では、一番最後の大問にあることは珍しくありません。ですから、あわてて大問1の長文読解から取り組むと、漢字が後回しになります。漢字は確実な得点源であるだけでなく、メンタル面でも重要な意味をもちます。それはどういうことか?と申しますと、多くの学校で入試は国語から始まります。朝一番でドキドキした精神状態で入試がスタートした時、漢字の読み・書きに手応えがあれば、長文読解にも取り組みやすいものです。漢字の書き取りはトメ・ハネにも気をつけなくてはなりませんから、入試冒頭に真っ先に丁寧に取り組み、自信をもって他の問題に挑みたいところです。そういう当日の動き方を含めて、日ごろの過去問演習で練習する必要があります。
また、漢字の採点をお子様にまず任せるのは悪くないのですが、塾の先生か保護者様のチェックが必要なことは多いです。自己採点のみですと、お子様が間違ったまま覚えており、〇をつけていることは珍しくありません。担当科目を問わず、答案に用いている漢字や語彙・表現が適切かどうか日ごろからチェックしてくれる先生が塾にいると、心強いですね。
問題の解き方・考え方を教えるのはもちろん大切ですが、学習方法やテストの受け方をご家庭やお子様にお伝えし、チェックしていくことも重要だと考えております。